2000年11月10日に、日本人初のポスティングシステムによる独占交渉権をシアトル・マリナーズが1300万ドル余りで獲得。19日に3年契約で合意し、28日に渡米。30日に3年総額1400万ドルで正式契約を結び、日本人野手初のメジャーリーガーとなった。背番号は51。
1930年のビル・テリー(ジャイアンツ)以来となるシーズン242安打(当時歴代9位)を放ち、メジャーリーグの新人最多安打記録を更新するとともに、アジア人打者初の新人王を受賞。さらにアジア人初の首位打者・盗塁王・シーズンMVP・シルバースラッガー賞・ゴールドグラブ賞という数多くのアジア人初のタイトルや表彰を獲得した。打率.350はアメリカンリーグ1年目選手の歴代最高打率。新人王とMVPに同時に選出されたのはイチローのほかには1975年のフレッド・リンのみであり、新人王と打撃タイトルの同時受賞はトニー・オリバ(首位打者)、ジャッキー・ロビンソン、ビンス・コールマン(盗塁王)、ウォルト・ドロポ(打点王)、マーク・マグワイア(本塁打王)以来6人目である。その他にも安打試合数の135試合は歴代1位タイ、127得点はリーグ2位、得点圏打率(.445) は両リーグを通じて1位を記録した。
2012年7月23日、D.J.ミッチェルとダニー・ファーカーとの2対1のトレードでニューヨーク・ヤンキースへ移籍。移籍発表の記者会見の場では、自ら移籍を志願していたことを明かすと「11年半、ファンの方と同じ時間、思いを共有したことを振り返り、自分がマリナーズのユニホームを脱ぐと想像したときに、大変さびしい思いになったし、今回の決断は大変難しいものだった。オールスターブレークの間に自分なりに考えて出した結論は、20代前半の選手が多いこのチームの未来に、来年以降僕がいるべきではないのではないか。また、僕自身環境を変えて刺激を求めたい、という強い思いが芽生えた」と語り、ヤンキースへの移籍に対する心意気として「結果的には一番勝ってないチームから、一番勝っているチームに行くということになるので、テンションの上げ方をどうしようかなと思います」と語った。オリックス時代から慣れ親しんできた背番号51は、ヤンキースではイチロー自身も憧れていたバーニー・ウィリアムスがかつて付けていた番号ということもあり「とてもつけることはできない」と固辞し、背番号は31となった
7月30日にはヤンキースタジアムにて、ミゲル・ゴンザレスからメジャー通算100本塁打となる移籍後初本塁打を記録した。9月3週には、2010年9月以来の通算4度目となる週間MVPを受賞。チームは10月3日のレギュラーシーズン最終戦に地区優勝を決め、イチローもシーズン最終打席にタイムリーヒットを打った直後に1ゲーム差で追っていたボルチモア・オリオールズがタンパベイ・レイズに敗れたため地区優勝が決定。最終的にチームも勝利し、イチローにとっては2001年以来の12年ぶりの地区優勝を決めた。
2015年1月27日にマイアミ・マーリンズと年俸200万ドル+出来高の1年契約を結んだことが発表された。背番号はオリックス、マリナーズでも着用していた51。この年、両リーグで3番目に年長の選手となった。入団会見は球団社長やGMが来日して行われた。4月7日、開幕戦に代打で登場した際、ファンがスタンディングオベーションをし、イチローは「僕だって心は動く」と感動した。
6月15日の敵地パドレス戦で「1番・右翼」で先発出場し、1回の第1打席で捕手への内野安打で出塁し、ピート・ローズの持つMLB通算最多安打記録4256安打にNPB/MLB通算安打で並ぶ。さらに第5打席でフェルナンド・ロドニーから右翼線の二塁打を放ちNPB/MLB通算4257安打となり、NPB/MLBの通算安打でMLB最多安打記録を更新する。6月24日には6月15日にマークしたNPB/MLB通算4,257本目の安打がプロ野球における通算最多安打数の世界記録としてギネス記録に認定された。
2018年、自身にとって初めてキャンプイン時に所属球団が決まっていない状態となり、日本で自主トレーニングをしていたが、3月7日に正式にマリナーズとの1年契約が発表された。年俸は75万ドル、出来高でマイアミ時代の年俸である200万ドルまで増額されると伝えられた。 3月14日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦では右ふくらはぎの張りのため試合途中で退き、復帰直後の3月24日のマイナーリーグの練習試合ではブランドン・マンから頭部死球を受け、2004年以来となる同事象での負傷退場となるなど不安を抱えていたが、3月29日、「9番・左翼手」として自身5年ぶりの開幕スタメン出場。その開幕戦では、セーフコ・フィールドのレギュラーシーズンの試合としては歴代最多となる4万7149人の観衆が詰めかけ、イチローの第一打席をスタンディングオベーションで迎えられた。これに対し試合後、「こんな風にしてもらったら、もう、この先はシアトルを離れたくないなという気持ちになりますよね」と語った。その後は15試合の出場で9安打、打率.205に留まる。そして5月3日、マリナーズと「スペシャルアシスタントアドバイザー(会長付特別補佐)」の契約を結び、選手としては今季の残り試合は出場しないことが発表された。 2019年1月24日にマリナーズとマイナー契約を結んだ。3月20日にメジャー契約に切り替わり、20日・21日に東京ドームで行われるアスレチックスとの開幕2連戦でともに9番右翼手として先発出場、45歳149日でのメジャー開幕戦先発出場は千葉ロッテマリーンズにも所属していたフリオ・フランコの45歳227日に継ぐ野手2番目の年長記録となった。