2019年3月21日、開幕シリーズとなる東京ドームで行われたアスレチックス戦2試合に出場後、引退を発表。現役最終打席は8回表遊ゴロであった。これによりプロ入り後28年目で初のシーズン無安打となった。またこの試合で菊池雄星が先発登板しメジャーデビューを果たした。試合終了後には東京ドームを一周したが、その際には試合を最後まで観戦した多くのファンが球場に残りイチローの現役選手としての最後の姿を見届けた。また、4月30日にはマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターへの就任が発表された。マリナーズでの選手指導をはじめ、傘下のAAAタコマ・レイニアーズでも外野守備・走塁の指導や打撃コーチ補佐、GMのサポートといった職務も任されることとなった。 なお、イチローは「オリックス・ブルーウェーブ在籍経験選手」としてプレーした最後の選手であった。イチローが引退したことによりオリックス・ブルーウェーブに在籍した経験のある選手はNPB・MLBを含めて全て現役を退いたことになった。
引退後も純粋に野球を楽しみたいという理由から友人と共に草野球チーム「KOBE CHIBEN」を設立。イチローは自らオーナー兼監督兼エースを務め、現役時代に神戸市内での自主トレをサポートしていた友人らで構成される。また、将来的には草野球リーグを設立したい考えも明らかにした。 KOBE CHIBENは12月1日、智辯学園和歌山の教職員チームとオリックスのホームグラウンドであるほっともっとフィールド神戸で初陣に臨んだ。前年秋にイチローが智弁和歌山高校の試合での熱心な応援に感銘を受けたことで学校側と交流し、チーム結成後にイチローから試合を申し込んだ[128]。草野球の試合としては異例の数である、80人の報道陣と35台のテレビカメラが取材し、関係者ら約3000人が訪れた。イチローは背番号1を背負い、9番・投手で先発。打撃成績は4打数3安打1四球で猛打賞、投球成績は9回を6安打16奪三振、131球で完投し、KOBE CHIBENは14-0で勝利した。