イルカについて

イルカとは

哺乳(ほにゅう)綱クジラ目の動物のうち、広義のマイルカ類(マイルカ上科)のなかの小形種と、分類学的にはまったく別のグループに属するカワイルカ類(上科とすることもある)に対して習慣的に用いられている呼称です。

マイルカ科の種類でも体が大きくて頭の丸いハナゴンドウ、オキゴンドウ、マゴンドウなどは、ゴンドウクジラと総称されます。英語でも大形のイルカはwhaleと呼ばれますが、かならずしも英名と日本名とが対応するとは限りません。たとえばシロイルカは英語ではwhite whaleとなります。イルカはカバやウシから進化したとされていますが、はっきりとは解明されていません。ただ、イルカの先祖は約6000万年前のメソニックス類といわれていますよ。メソニックス類とは4本足で歩き、貝や魚を採餌していた狼のような動物です。

イルカの特徴

イルカは流線型の体型をしています。体色はグレー・ブラック・ピンクなどで、つるつるして弾力性に優れた水の抵抗を受けないような皮膚をしています。呼吸は噴気孔(1つに見えるけど2つある)と呼ばれる穴を使って行い、口の中には円錐形の歯が上下合わせて約80~90本生えています。また、イルカには胸ビレ・尾ビレ・背ビレの3つのヒレがあり、背ビレは体のバランスをとるため、尾ビレは泳ぐ時の推進力を生み出すため、胸ビレは舵の役割をしています。尾ビレと背ビレは筋肉だけでできていて、胸ビレの中には骨が入っているのが特徴です。

イルカの寿命は種類によっても変わってきますが、20~50年生きるといわれています。


イルカの生体

睡眠

イルカは常に泳いでいる動物ですが、眠らないわけではありません。左右の脳を交互に休ませることができるので眠りながら泳ぎますが、飼育されているイルカは水中でじっとしていたり、浮いたりして眠ることもあります。

ちなみに、イルカは眠っている時に片目を閉じ、ある一定方向に回転しながら眠る習性(北半球のイルカは反時計回り、南半球のイルカは時計回りに回転)があります。右脳が眠っているときは左目、左脳が眠っているときは右目を閉じます。

約10か月の妊娠期間

哺乳類であるイルカは、約10か月の妊娠期間を経て1回に1匹の子イルカを出産します。 生まれた赤ちゃんは母イルカの約1/3~1/2の大きさで、生後約1年~1年半を母乳で育ち4~6歳ほどで大人になります。 ちなみに、生まれるときはしっぽから出る逆子が正常産(頭から出ると溺れてしまうため)です。

体重の1.5~14%の餌を食べる

個体差があるものの、イルカは1日に体重の1.5~14%の餌を食べます。 マイルカ科に属するシャチ・オキゴンドウ・ユメゴンドウなどは他のイルカを食べる事もあります。


まとめ

我々人間が出す生活排水は海を汚し、イルカの生態や生活を脅かしています。イルカの生息地を奪わないためにも、個人単位で出来ることから少しずつ自然保護について考えていく必要があります。