猫の平均睡眠時間は約14時間と言われています。でも、近づいたり、物音がしたりするとすぐに目を覚ましますよね。そう、熟睡しているわけではないのです。猫の眠りは狩りのなごりから、浅い眠り(レム睡眠)と熟睡状態(ノンレム睡眠)を交互に繰り返しています。少し熟睡するとすぐに30~60分くらいのレム睡眠が訪れます。
野生の猫は狩りのエネルギーを温存するために1日の多くを休息にあてていたそうです。休息の間でも敵に襲われたら即座に行動できるように、このような眠りの習慣になったそう。室内猫は狩りはしませんが、その血を受け継いでいるため、いまもなお眠りが浅いということなのです。
猫たちのあの「ゴロゴロ」と喉を鳴らす音。聴いているとなんだか不思議な気持ちになり、思わず顔も心もほころんでしまうが、実はこのゴロゴロ音にはナント骨折を治療し、骨を強化する効果があることがわかったという。
「アメリカの研究によれば、猫のゴロゴロ音が持つ20~50ヘルツの振動は“骨の密度”を高くする効果があるそうで、実際にスポーツ選手の治療にも使われているという報告もあります」(健康雑誌ライター)
話しによれば、デビッド・ベッカム選手もこれを応用した治療を受け、全治10週間の骨折をわずか3週間で治し、ワールドカップに出場したということだ。
また、ほかにも血圧を下げたり、免疫力を高める効果もあるとのことで、最近では「自然治癒力セラピー」として期待する研究も進められているというから驚きである。
そもそも猫が喉をゴロゴロいわせているときは「リラックス状態」だということだが、その音が咽頭の振動なのか、仮声帯の振動なのか、あるいは気管から静脈洞へ流れ込む血流の乱れから生じる音なのかは、いまだ謎に包まれているのだとか。
とはいえ骨の弱い高齢者にも効果がありそうなゴロゴロ音。猫が老若男女多くの人に愛される理由は、そんな不思議な“ヒーリング効果” が影響しているのかもしれない。