西暦2009年、地球人類は戦争しか知らない巨人型異星人ゼントラーディと遭遇し、後に「第一次星間大戦」と呼ばれる史上初の星間戦争により滅亡の危機に瀕する。アイドル歌手リン・ミンメイの歌をきっかけに、文化を獲得した一部のゼントラーディと共存することになった地球人類は、種の保存のため銀河各方面への移民を開始し、メガロード級移民船に続き、100万人規模の新マクロス級超長距離移民船団を続々と送り出していった。
西暦2045年、新マクロス級7番艦マクロス7を中核とする第37次超長距離移民船団(通称マクロス7船団)は移民惑星を求め、銀河を旅していた。船団内の居住スペースには、地球と変わらぬ町並みが再現されており、民間人・軍人合わせて100万人以上の乗組員が平和な日々をすごしていたが、ある日船団は正体不明の敵バロータ軍の奇襲を受ける。彼らに「スピリチア」と呼ばれる生命エネルギーを奪われた兵士や市民は「生きる気力」とも言うべきものを失い、果ては生命活動を脅かすほどまでに影響を与える。
その中で、ロックバンド「Fire Bomber」のボーカリスト、熱気バサラは、愛機VF-19改(ファイアーバルキリー)で戦場に飛び出し、戦うことなく歌を歌い続ける。その行為に対しマクロス7を守る統合軍のエリートパイロット、ガムリン・木崎は特に強い不快感を示し、Fire Bomberの新人ミレーヌ・フレア・ジーナスもバサラの意図を理解できず不満を募らせる。その一方で、敵味方の誰にも理解されない中で諦めず歌い続けるバサラに対し、わずかながらその姿勢に共鳴する人々も現れ始める。ミレーヌとガムリンは見合いをきっかけに次第に親密になり、バサラにも理解を示すようになってゆく。
バサラの歌はやがて敵の兵士の洗脳を解いたり、敵の中核的存在で、スピリチアを糧とする生命体「プロトデビルン」を追い払うといった効果を発揮するようになる。それに着目した統合軍はFire Bomberのメンバーを民間協力隊「サウンドフォース」として指揮下に置く。新開発された歌エネルギー変換ユニットなどを装着したサウンドフォースは襲い来るプロトデビルンを次々に撃退し、人々はそれに喝采を送るが、それは自分の歌を伝えたいというバサラの想いとは異なっていた。自分の歌が一向に伝わらないことで、バサラは歌う意味を求め放浪の旅に出かけ、その果てに迷いを振り切り再び歌い始める。
プロトデビルンとの戦いが激しさを増す中、バサラはただ銀河に向かって歌い続け、その歌はやがてプロトデビルンの心を揺り動かすことになる。バサラに触発され、自ら歌いだすことにより自己から湧き上がる無限のスピリチアの存在に気づいたプロトデビルンは、もはや人類からスピリチアを奪い取る必要がないことを悟って遠い宇宙へと飛び立ってゆく。
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