あらすじ
第4部(人界編) 収録巻:第9巻 - 第14巻
GGOで起きた「死銃事件」から半年が経った2026年6月。和人は菊岡からの紹介で、謎多きベンチャー企業ラース」の開発した次世代フルダイブ実験機「ソウル・トランスレーター」のテストダイバーのアルバイトを行っていた。
ある日、和人は「ダイシー・カフェ」での談笑からの帰りに「死銃事件」の実行犯最後の1人によって薬剤を注射され、昏睡状態に陥ってしまう。和人が目を覚ました時、眼前には現実世界と遜色なく豊かな感性を持つNPCたちが住まう仮想世界「アンダーワールド」(UW)が広がっていた。
ログアウト不可という旧SAOと同じ状況に際したキリトは現実世界への道を求め、親しくなった少年・ユージオと共に世界の中心「セントラル・カセドラル」を目指す。
一方、現実世界の和人は搬送先の病院から昏睡状態のまま連れ出され、行方不明になっていた。明日奈たちは和人の行方の手がかりを求め、藁をも掴む思いで茅場の恋人だった神代凛子にコンタクトを取り、「ラース」に潜入する。
そこで菊岡の口から明かされたのは、UWの根幹にあるボトムアップ型人工知能開発計画「プロジェクト・アリシゼーション」だった。
あらすじ
第4部新章(大戦編) 収録巻:第15巻 - 第18巻
人界の民を恐るべき兵器に変えようとしていた「セントラル・カセドラル」と人界の支配者にしてシステム管理者であるアドミニストレータとの戦いに辛勝を収めたキリトの代償は、ユージオの死と自身の精神喪失であった。
キリトと共闘した「整合騎士」のアリスは彼を連れ、ルーリッドの村はずれでひっそりと暮らしていた。しかし、人界とダークテリトリーの全面戦争が近いことを知ったアリスはキリトを連れ、戦場へ向かう。
一方、現実世界ではUWが存在する施設「オーシャンタートル」が謎の襲撃者たちによって占拠されていた。明日奈はキリトに加え、完全な人工知能として覚醒したアリスを救うため、UWへのログインを決意する。
そして、襲撃者たちを率いて人間の魂を求めるガブリエルも闇の皇帝ベクタとしてUWへログインし、アリスを奪うべく人界への侵攻を始める
これに対抗するアリスら人界軍は戦力差に押されるが、創世神ステイシアとして降り立ったアスナの参戦によって持ち直す。
しかし、外国のVRMMOプレイヤーを大量投入するという策によって両軍は混乱させられ、その隙を突いたガブリエルによってアリスは拉致されてしまい、人界軍とダークテリトリー軍は一時休戦してこれに対処するも次第に追い込まれていく。
そこに現れたのは、同じく女神と化したリーファとシノン、ユイの願いに応じて救援に駆けつけたクラインたち日本のVRMMOプレイヤーたちだった。
再び戦況が覆る中、今度はガブリエルの部下であるヴァサゴことSAO最悪の殺人鬼であったPoHが新たな戦力を率い、アスナたちを心身ともに追い詰めていく。
アリシゼーション編のヒロイン。ボトムアップ型の人工知能。作中の4月9日生まれ。UWではキリトとユージオの幼なじみ。金髪碧眼で不思議の国のアリス風の青地に白いエプロンドレスを着ている美少女。 ルーリッドの村の村長の娘で、子供達の中では、一番の神聖術の使い手という優等生だが、親友のユージオを振り回すほど明るく元気な女の子。 整合騎士に捕縛されてカセドラルに連行され、2年の修練の後にシンセサイズの秘儀によりアドミニストレータに記憶を封じられ、別の人格を植え付けられてから5年ほど後に30番目の整合騎士となる。 その8年後、禁忌目録を犯したユージオとキリトと再会したことをきっかけに自らの意志で右目の封印を破り、過去の自分を知る。 整合騎士としては2番目に若いが、神聖術の扱いにも長けており、最強の整合騎士であるベルクーリの手解きもあり、その実力は凄まじく、一撃一撃の重さはキリトが頼みにしていた連撃系のソードスキルによる攻略を無に帰す程のもの。 アドミニストレータ撃破後、妹セルカとの再会で物腰も柔らかくなり、心神喪失したキリトの世話をする過程でキリトに好意を持ち始め、キリトに関する情報交換の際にはアスナに対抗心剥き出しで今までの生活の経緯を語っている。 現実世界へ脱出し、キリトとアスナがUWから帰還した後、内部時間で約200年後のUWへ帰還を果たす。その後もキリトのことは諦めておらず、アスナとは事あるごとに堂々と張り合っているが、お互いの実力は認め合っている。
ボトムアップ型の人工知能。UWではキリトとアリスの幼なじみであり、キリトとは長い間生活を共にしているうちにお互いに固い絆が生まれて親友同士となり、キリトに大きな影響を与える。 ルーリッド村では樵を天職としていたが、アリスが連行される際に何もできなかったことを後悔しており、アリスとの再会を目標にキリトと共に村を出て、帝立修剣学院で修剣士として過ごす。学内でロニエとティーゼを守るために右眼の封印を破って禁忌目録を犯すが、自らの意思で論理回路の矛盾を乗り越える。 罪人としてキリトと共にカセドラルへアリスにより連行されるが、何の反応も示さないアリスに不信感を抱き、キリトと共に牢から脱獄をし、カーディナルに助けられて大図書室に逃げ込む。そこでアドミニストレータや整合騎士の秘密を知り、武器の「完全支配術」を与えられる。 憧れの整合騎士長ベルクーリを倒し、記憶の戻ったアリスとキリトと共にアドミニストレータとチュデルキンと対峙する。
アリスの妹。神聖術がアリスよりうまく使えず、悩みを抱えていた。 アリスが連れて行かれた際の話をキリトに聞いて北の洞窟へ向かうが、そこでゴブリンの偵察隊に見つかり捕らえられる。その後キリトとユージオによって救出され、危険な高位神聖術を行使してキリトと自分の天命を分け与えることで、戦いの最中に重傷を負ったユージオを救った。
整合騎士長。アリスからは小父様と呼ばれ、慕われている。UWの創作当初からセントラル・カセドラルの壁に据えられていた神器「時計」の針で作られた「時穿剣」を有し、敵の動きを予測し先に虚空を切っておくことにより、その場に移動したときに相手に斬撃を浴びせる、つまり未来を斬る技「空斬(カラギリ)」を操る。 整合騎士の長であり、最古の整合騎士であるが、自分たち整合騎士の出自や公理教会のあり方に疑念を感じていた。洞察力も優れ、キリトのソードスキル(アインクラッド流剣術)が見世物の次元に堕ちた人界の剣技と異なり、文字通りの命のやり取りである実戦的な技であることも見抜いていた。
整合騎士副騎士長にして、ベルクーリの副官。鎧兜で顔を隠しているが実は妙齢の美女。 本人的には性別を隠しているつもりでも仕草の端々からは女らしさが薫り、彼女に心酔する下位騎士もいる。 一千枚の大鏡より生み出された神器「天穿剣」を用い、「武装完全支配術」は剣先から光線を放つというもの。 UWの騎士としては異例な連続技を得意とする。
ノーランガルス帝立修剣学院の女性初等錬士。キリトの傍付き見習い。16歳。 六等爵家という下級の貴族の出身で、他の格上の貴族たちからは下に見られている。他の上級修剣士たちから側付き練士として指名されなかったため、キリトの傍付きとなった。キリトに好意を寄せており、自分を助けるために禁忌目録を破って罪人として連れて行かれた時には、ティーゼとともに彼らの剣を届けて泣きながら見送り、自分を責めてしまう。
ノーランガルス帝立修剣学院の女性初等錬士。ユージオの傍付き見習い。16歳。 ロニエ同様六等爵家の出身で、他の上級修剣士に指名されなかったことからユージオの傍付きとなった。ユージオに好意を寄せており、彼に「仮に整合騎士になれなかったときは、四帝国統一大会で爵位を得て自分の夫になって欲しい」という旨を嘆願する。
キリトたちを助けた「ザ・シード」の調整プログラムを名乗る少女。その正体はアドミニストレータと融合したカーディナルシステムのサブプロセスであり、「メインプロセスの間違いを正せ」という命令に従って行動している。 かつてはアドミニストレータの感情に乱れがあった場合にしか身体を操作できなかったが、アドミニストレータが魂の寿命から逃れるために新たな身体として選んだ少女・リセリスのフラクトライトに自分の魂を上書きコピーした結果、その肉体を獲得する。直後に実力行使でアドミニストレータの削除を試みるものの失敗したため、敗走を経てカセドラル内部の大図書室に篭もって外部から隔絶し、人界の時間で200年もの間アドミニストレータへの対抗手段を練っていた。
公理教会の最高司祭にして、人界の支配者として君臨する存在。 元は「クィネラ」という名前で、人界初の貴族同士の政略結婚によって誕生した、UWで最も大きな利己心と美貌を持つ女性。かつて、神聖術の修行の際に生物を殺すことで自身の権限レベルが上がることに気づくと、それ以降は人目を盗んで動物を狩り続けて権限レベルを上げ続けたうえ、神聖術の式句の解析によって天命回復や天候予測などの神聖術を身につけたことにより、周囲から聖女として崇拝される。その結果、公理教会や貴族などの制度、禁忌目録などを設け、自分の絶対権力を確立した。