あらすじ
茅場晶彦によるデスゲームの開始から約2年近くが経過し、最前線は第74層まで達したものの、生存者は約6千人まで減っていた。
最強ギルド「血盟騎士団」の副団長となったアスナとのコンビを解消したキリトは、数々の出会いと別れを繰り返しながら孤独なソロプレイヤーとして最前線で戦い続けていた。
そんなある日、偶然にもアインクラッドで貴重とされるS級食材を手に入れたキリトは、それをきっかけに久々にアスナとパーティを組み、再び心を通わせていく。
それこそが、「SAO事件」最後の3週間の始まりであった。
あらすじ
第2部 収録巻:第3巻 - 第4巻
SAOがクリアされて約2か月が経過した2025年1月。キリトこと桐ヶ谷和人が現実世界へ帰還していたのに対し、SAOにて心を通わせたアスナこと結城明日奈は帰還することなく病院のベッドにて眠り続けていた。同様に、300人ものプレイヤーが意識を失ったまま眠り続けており、初期化されるはずのSAOサーバーも不可解な稼動を続けているという。
この現状に乗じ、明日奈の父が経営する総合電子機器メーカー「レクト」の社員にしてSAOサーバーの維持管理担当者である須郷伸之は、強引に明日奈を妻にしようと目論む。自らの無力感に苛まれる和人は、妖精たちのファンタジー世界を舞台としたハイスペックVRMMORPG「アルヴヘイム・オンライン」(ALO)の中でアスナらしき人物が目撃されたという情報を得る。
真実を確かめるために再び仮想世界へダイブした和人は、かつてSAOで共に暮らした「娘」のユイやALOへのダイブ直後に出会った剣士のリーファと共に、ALOの中心「世界樹」の攻略を目指す。
主人公。誕生日は作中の2008年10月7日。埼玉県川越市在住。
SAOではユニークスキル「二刀流」の所持者に選ばれ、SAOや新生ALOでは数々のシステム外スキルを考案する。
「二刀流」は基本的に封印しており、安全上の問題がなくなった旧ALO以後もゲームが遊びでなくなった時にのみこれを解禁する。
アバターは黒を基調とした防具で統一しており、動きを阻害する金属防具は好まない。旧ALOでは種族はスプリガンで逆だった髪型で大剣を装備していたが、新生ALOではキャラデータを初期化し、ユイの要望で程なく髪も下ろしている。
メインヒロイン。誕生日は作中の2007年9月30日。東京都世田谷区在住。
キリトに次ぐ高い仮想世界適正を持っており、戦闘では細剣を駆使する剣士スタイルで、高速の剣技が特長、SAOでは人命と安全を除いて何よりも攻略を優先して最前線で戦っている。
新生ALOでは治癒師(ヒーラー)となるが、細剣による近接戦闘も視野に入れたハイブリッド型のビルドを使っている。
アバターは、武器に細剣、防具に胸部装甲、 オーバーニーソックスと背部のみロングのスカートの軽装で通しており、SAOでは血盟騎士団結成後、赤と白を基本とした騎士服を着用している。
キリトとアスナが新婚生活を送っていた、SAOの第22層の森に倒れていた幼い少女。その正体はプレイヤーの精神的ケアを司るカウンセリング用人工知能(AI)。 純然たる人工知能でありながら、人間顔負けの豊かな感情表現を見せ、SAOから引き続く人間観察を経たその感情模倣機能は、違和感を持つ人間がほぼいないレベルに達しており、ストーリーが進むごとに機能の追加やAIとしての成長が見られ、世界最高のトップダウン型AIへ成長している。 自身を保護してくれたキリトとアスナを「パパ」「ママ」と呼んで慕うようになり、記憶が戻った後も両親のように慕い続ける。 キリトとアスナも実の娘のように可愛がっており、リーファやシノン達も妹のように接している。
フェアリィ・ダンス編のヒロイン。和人の1歳下の義妹(血縁上は従妹)で、彼からは「スグ」と呼ばれている。誕生日は作中の2009年4月19日。
幼い頃から8年間剣道を続けている努力家で、中学最後には全国ベスト8、高校では強豪校の1年生にしてインターハイ等のレギュラー選手に抜擢される実力者。
ALOでは、現実で鍛えた剣の腕と反射神経により種族内五指に入るほどの実力者。
アバターは最初にプレイしたALOのものがセルフ・イメージとなっているため、OSを除き共通して金髪緑眼のポニーテールとなっている。
現実同様にバストは豊か。主に長刀を使用し、片手剣ソードスキルに加えて両手持ちで一部の両手剣用ソードスキルを使える。
デスゲームに巻き込まれたSAOプレイヤーのひとり。誕生日は作中の2010年10月4日。
ビーストテイマーの少女でダガー使い。小竜・ピナを使い魔としているため、「竜使いシリカ」と呼ばれている。
幼さに加えてMMOはSAOが初めてという極めて不利な状況でSAOの世界に放り込まれ、不安と寂しさに押し潰されそうになったが、ピナとの出会いでそれを乗り越えた。かわいらしい容姿や稀有なビーストテイマーであることから、
中層域のアイドル的存在で、ハイレベルプレイヤーに名を連ねるまでになるが、ギルドへの勧誘や結婚の申し込みをたびたび受けた結果、男性プレイヤーに恐怖心を持っていた。
アバターはゲームごとに衣装のメインカラーが大きく変わるのが特徴。SAOでは赤い衣装に黒のミニスカート、ALOでは紺色が基調の衣装であり、URでの外見はALOと同じである。
デスゲームに巻き込まれたSAOプレイヤーのひとり。作中の2007年5月18日生まれ。愛称は「リズ」。アスナの親友。
SAO開始前は本人によると「童顔で真面目だけが取り柄の普通の中学生」。頬にそばかすがあり、現実での髪の色は茶色。
SAOでは第48層に店を構える鍛冶屋であると同時に、熟練したメイスの使い手。
アバターはSAO時代にアスナに染められたピンクの髪を通しており、SAOでは赤いワンピースに白いドレスエプロン、ALOではロングスパッツに変わっており小型の盾を装備し、URでは他のメンバーの装備を作り、自らは革鎧と片手用メイスとラウンドシールドを使用している。
キリトが正式サービス開始後のSAOで最初に知り合った人物。作中の2024年10月18日時点で24歳。
現実世界でもゲーム世界でも共に酒飲み。野武士のような顔立ちでコメディリリーフな描写が目立つが、その実は義理堅い気さくな好青年。
アバターは悪趣味なバンダナと武田菱のエンブレムがトレードマーク。装備も日本刀に具足の和風スタイルを貫いている。
アフリカ系アメリカ人にして生粋の江戸っ子。180cm近い上背の筋骨逞しい体躯に鮮やかな黒い肌、さらに禿頭・髭面という物々しいルックスで笑顔には凄みがある。 SAOの第1層からフロアボス戦に参加している斧使いで、キリトにとっては、ぞんざいに接することの出来る気を許せる人物であり、数少ないキリトの理解者の1人。 ある時期から商人プレイヤーに転向し、第50層に故買屋を開き、厄介事に巻き込まれたキリトの避難先となることもある。