ジョルジニオ・ワイナルドゥム
2018-19シーズンはチャンピオンズリーグ(CL)を14年ぶりに制し、続く2019-20シーズンにはプレミアリーグ史上最速優勝を達成したリヴァプール。直近数年間のサッカー界で最も成功を収めたと言っても過言ではないクラブを中盤で支えているのが、オランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥムだ。
スパルタ・ロッテルダムの下部組織でキャリアをスタートさせたワイナルドゥムは、その活躍が大きな注目を集め、2004年に強豪フェイエノールトのユースチームへと移籍。3年後にはわずか16歳でトップチームデビューを果たすと、2010-11シーズンにはリーグ戦34試合で14ゴールをマークするなど才能が開花。翌シーズンにはPSVへと活躍の場を移し、4年間でリーグ優勝や国内カップ戦優勝を経験した。
すると2015年夏には、およそ2000万ユーロの移籍金でニューカッスルへと加入。ここでも印象的な活躍を見せたが、チームの降格に伴い移籍を決断。翌年に強豪リヴァプールへと移籍を果たした。
リヴァプールでは激しいポジション争いに巻き込まれながらも、ユルゲン・クロップ監督の信頼を掴んでスタメンの座を獲得。2018-19シーズンのバルセロナとのCL準決勝セカンドレグでは、後半からの出場で2ゴールを挙げて大逆転劇の立役者に。決勝戦でも先発し、ビッグイヤー獲得に大きく貢献した。移籍後4シーズンで常にリーグ戦35試合以上に出場するなど、チームに欠かせない存在となっている。
プレースタイル
16歳でデビューした当初はトップ下やサイドを主戦場とし、巧みなドリブルやタイミングの良い飛び出しでゴールを奪う攻撃的な選手であった。今でもその長所は持ち合わせているが、リヴァプールでは豊富な運動量を武器に、最後方まで下がってビルドアップにも積極的に絡むようになっている。そしてチームを押し上げ、的確なタイミングでボックス内に侵入する彼は、大きく目立つプレースタイルではないものの、クロップ監督のシステムで“影の主役”となっている。またプレス時には最前線からサイドのエリアまでカバーするなど、守備時の貢献も特筆すべきものがある。